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次論公論

 
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昨日書いた記事はかなりの長文で、きっと誤字脱字だらけの文章を読み終えるのも一苦労だったのではなかろうか?と心配してしまった。でもあれ程の長い文章でも書き足りない点があった。これはこのブログで以前に指摘はしているが、解説までには到っていない。ではその大きな障壁となんだろうか?説明してみたい。

それはプリズム処方を普及させる上で、大きなハードルになっている

原価率の問題

なのだ。商売をされている方ならどなたでもご存知だろうが売上から仕入原価を引いた数値が粗利益と呼ばれる。

プリズムを僕は積極的に入れて顧客に提案しているが、その入れる確率はおよそ50%だ。ところが、一般のお店ではメーカー在庫品で済む確率が少なく見ても90%以上、強度の近視や乱視が強い時のみ特注料金をいただき注文する。

ここで説明が必要だと思うのだが、僕らが注文するレンズには基本価格があり、それに応じたレンズの原価がある。プリズムを入れなければその多くはメーカーの在庫範囲に収まり特注料金は掛からずレンズのベース代金だけを僕らは支払えば済む。

だが

プリズムを入れたり、

厚みやカーブ、焦点の位置をずらす偏芯、

更に度数そのものが強すぎて特注になることもある。

メーカーによってそれぞれに特注料金が発生し僕らは特注料金を支払う。

特注料金を支払うのだから、お客様からも多くのお店は特注料金をいただく、最近流行りのワンプライスショップでも当然このような特注度数の場合にはレンズメーカーに特注料金を支払う筈だ。そして全ての顧客の売上と原価を均して利益を得ようと小売価格の設定をしているのだろう。要は度の弱い人には割安感を感じにくく設定し、度が強ければ強い程に量販店の粗利額は減少し、お客様にとってはお買い得となる。この仕組みを気に入ればそのお店の顧客となるのだから僕がそれにとやかく言うべきではないと感じている。

だが度が強い人の本来上乗せするべき小売価格を度が弱い人が負担するこのシステムを僕は両手話で素晴らしいとは思えない。僕は度が弱い人には一円でも安く出来るのなら安くしてあげたいと思うからだ。

ともかくこの是非はお客様一人一人がすれば良いことだと思う。

脱線した(汗)

この特注料金というのが曲者なのだ。例えば1組10.000のレンズがあったとする。このレンズの仕入れ価格に基づき粗利を乗せて10.000円の小売価格でも事業が継続できるように経営者は原価計算するだろう。そしてこれだけを90%以上売っていればそれ程苦しくなるとも思えない。

だが僕はこの内の半分が特注でレンズを注文するのだ。すると僕のお店では特注料金は1組4.200円(税込み)いただいている。

この特注料金に対する原価率と

レンズのベース料金に対する原価率は

僕だけでなく多くのお店が特注料金に対する原価率の方が高く設定されている。たまに出る特注なら追加の費用は頂きづらいから粗利を削って少しでも追加料金を低く設定しようという涙ぐましい努力の証なのだが、これが100人お客様が来て2~3組が特注だったらそのコスト増は経営を圧迫する要因としては非常に軽微と言って差し支えないだろう。だが今までプリズムを入れていなかったお店が店長さんや社長さんの経営方針の変更で積極的に両眼視機能検査に取り組みプリズムを入れていこうと考えた結果、実際にレンズメーカーからの請求書を見ると愕然とするだろう。プリズムを入れることで+4.200円いただいたことによる売上上昇要因なんてものは昨日説明した手間(人件費)であっという間に消えていく。それなのにレンズの原価率の上昇する比率はなんじゃこりゃ!?と驚くと思うのだ。

だから既存の量販店の優秀な店長が両眼視にいくら積極的に取り組んでも売上本数は前年を割り込み、単価は特注分で多少アップしたとしても、結果として売上を落とし、更に原価率が上がるのだ。加えて導入当初はプリズムによる違和感でクレームも増えるだろう。このような苦労だらけの方針を経営者は選択するだろうか?ここで経営者の基本ポリシーが問われる。

あなたは何のために仕事をしているのですか?

ということだ。パッと見た原価率だけを見て儲かると思い参入した経営者には僕の言っていることは到底理解不能だと思う。僕らは商売人である。商売人は顧客の満足の為に、もしくは商業活動を通して社会に貢献できることを目的とする為に存在する。こんな綺麗事は誰だって口に出来る。多くの会社の経営理念だけを見ればそれはきっと立派な能書きが並んでいることだろう。だがそれを実行し事業として継続させられるかどうかはまた別の話だ。表では綺麗事を並べながら実際にやっていることは顧客満足とは程遠い会社がありませんか?と僕は言っている。

だからせめて僕は綺麗事を言う。僕の人生のお師匠である金八先生も同じことを言っていた。綺麗事いう大人が少なくなったと。僕もそう思う。そしてその綺麗事を歯を食いしばって実践する様を消費者から支持されることを強く願うのだ。

僕らは商売人としての当たり前を追求しながら、かつ半分お医者様になったつもりで顧客の立場に立ち経営する必要がある。

眼鏡屋は半医半商という職種としての特質がある。僕らはこれを忘れてはいけないと心の底から思うし

そう思えばこそ、儲けや粗利率よりも重視しなくてはいけないことがきっと有ると思うのだ。

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2010.02.21 Sun 23:42  |  管理人のみ閲覧できます

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