次論公論

 
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今日はのっけからお詫びで始まりたいと思う。今日のブログはある業界に対する不満であり、特定の業界に対する救済措置を講じる政府に対する不平不満の様なもので、グラシアスのお客様でもその特定の業界にお勤めの方も当然いらっしゃると思うし、そんな方々がこの記事を見たらきっと良い気持ちはしないだろうと鈍感な僕でも理解できる。だが僕らは血税というと勇ましいが、ともかく日々懸命に働いて、そして応分の負担を僕らがしている訳で、その税金の使い道はしっかりその用途と効果を見張る必要があるという思いから今日の記事を書いている。どうかその点はご理解頂きたいし不快な思いをされた方がいればお詫び申し上げたい。

ネットを見れば日々新しいニュースが飛び込んでくる。今回僕があれ?と思ったのは以下の記事だ。

Sony最終赤字…。

Sony一万人削減…。

シャープ赤字拡大

今回はこの二社を取り上げたが別にこの二社だけが業績不振という訳でもなく、日本の家電業界全体が韓国や台湾との競争に競り負けたと見るのが冷静な分析だと僕は思う。

だがちょっと待って欲しい。今回の業績不振の原因を国内需要だけに限ってみれば明らかにエコポイントの反動でマイナスに振れているだけではなかろうか?確かに外需に関しては為替差損が生じている事は理解できる。だが日本国内だけに限って言えば、無理やり実需以上のニーズを生み出そうとした景気刺激策、これに乗っかり消費者は今がお買い得と消費行動に走った。だが消費税をもしも引き上げるとしたならばその前には駆け込み需要が生ずるのと同様に今回のエコポイント終了前の駆け込み需要で大手家電メーカーは利益を上げているかどうか(ここが問題だと思っている。)はともかく大きな恩恵を受けている。そして必要以上に作り売りさばいた(その分ゴミも出ている。)筈だ。そしてエコポイントの財源は当然僕らの税金で賄っている。大手家電メーカーはこの税金を使用してその会社としての利益を受けて、そうは言っていないが、

「さ~エコポイント特需も終わったので人員を削減します。」

と製造業において非正規雇用を増やしてきた恩恵を受けて従業員をリストラする。そしてその職を失った方々にもやはり失業保険という税金が投入される。つまり今回のエコポイントという制度で二度も税金が投入される事になる。これが本当に正しかったのだろうか?と僕は感じてしまったのだ。経営者が軸足がぶれずに10年、いや20年先の世界の趨勢を見据えて企業戦略を練っていればこんな場当たり的な雇用カット等不要になるのでは?と感じた。

ここで僕らは大きな岐路に立たされている事を僕らは考える必要がある。今後もこういった工業製品でシェア世界トップを狙いに行く、もしく最低でも勝ち組に入る事を狙っていく成長戦略を採るのか、

それともIBMが中国の会社にPC部門を売却したようにインフラさえ整えばいい方は悪いが誰でも作れるモノはそのモノづくりを新興国に任せ、僕らは別の事業や新たな応用技術の研究に特化する。または少量生産ならではの良い物をほそぼそと作り、その日本の物づくりのカルチャーにシンパシーを感じる世界の方々に少ロットであるが故に売価は高くなるがそんないわば日本ファンを相手に物を売るのか。言わばマスメリットを活かすビジネスモデルではなく、質を高め規模が不要なビジネスを展開するという選択肢だ。

米IBM、PC事業を…。

極論を言えばこの二択の壁が僕の眼の前には立ちはだかっている様に見える。そして僕は常に本ブログでは実需以上に物を作るな、そして実態経済のレベルまで萎めと日本の新自由主義論者が唱える成長戦略に疑問を呈してきた。

そしてグローバリズムなんて物はアフリカまで金が回った時点でジ・エンドであり流行廃りの類の経済論だと言ってきた。世界の所得格差を利用してその浮いた人件費を戦力として戦うのがグローバリズムだとするのなら、その所得格差が無くなってしまえばどこで作っても変わらなくなる。また国外から物を運ぶ物流コストを考えれば海外で作った方が返って割高になる時代が遅かれ早かれ到来すると僕は言ってきたのだ。更に言えば治安の問題だってある。日本程仕事に集中しやすいリスクマネージメントをしやすい国が他にあるだろうか?あるとするならば天災というリスクだ。だが世界にモノづくり拠点を移し、今物づくりを止めてしまっては一度失われた物づくり文化を取り返すのには相当の時間と労力がかかる事になる。そのリスクを僕は恐れて一度萎めと言ってきたのだ。高収益、低コスト、その無駄を省いて利益を上げる事ばかりが経営者の資質だとする風潮が今の日本に蔓延っているのではなかろうか?こんな今だからこそ、

「どうだこんな物日本以外では作れないだろう?」

と威張って出せる代物を、その日本ならではのモノとは何か?そこを僕らは考える必要がある。

僕はいつの日か自分でブランドを立ち上げてそのフレームをヨーロッパでアジアで北米で、ビジネスを展開する夢がある。だがそれはテクノロジーを誇りにするつもりは無い。僕は日本独自のカルチャーを輸出したいのだ。その夢が実現出来るかどうかは分からない。だが夢の実現はまずその夢を想う事から始まる。だとするのならばもうしばらくその夢を見て楽しみたいと思う。

結論を言えばバブルは必ず弾ける、そしていつの時代もその弾けたあおりを喰うのは僕らは末端である。まずは腹をくくって実需に沿ったストラテジーが、堅実な企業経営にはつながらないだろうか?行政や誰かに頼った業界はまた困ればそれに頼る。そして僕はそれが安直だと言っているのだ。

ここで再度耳タコフレーズで〆たい。

「安直は怠惰への道」である。

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