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先日鯖江で業界関係者や市役所の方等が集いシンポジウムを開催し、グループディスカッションをしてきました。
テーマは「良い眼鏡とは?」です。
そしてその場で僕は「誰も泣いていない眼鏡が良い眼鏡だ。」と定義づけしましたが、その意味をもう少しだけ噛み砕いて説明したいと思います。
誰もとはどんな立場の人を指すのでしょう?
それは、工場の職人さん、工場の経営者、企画会社に勤める方々、デザイナーさん、問屋さん、小売専門店勤務者、量販店勤務者、そして消費者。流通ルートには様々な形態があるかもしれませんが、大雑把に言えば上のような経路で一つの眼鏡は仕立てられ、消費者のお手元に届けられると言って良いと思います。
その旅の道中にかかわったその誰もが泣いていない、いわば赤字覚悟で受注もせず、日々の生活に支障なく生活できる収入があり、小売店でも適正な利幅を確保し、人材の育成や優秀な人材を生涯雇用出来る人件費も捻出できる。
そんな環境整備が出来て初めて、消費者に満足のいく、素晴らしい品質の製品化された眼鏡が消費者に届けられると思うのです。
僕はどうでしょう?
僕は創業以来こだわっている事があります。それは極力取引業者に値引き交渉をしない事です。いわば相手の提示額の言い値で買う様にしています。勿論注文個数がまとまる時には多少の交渉はしていますが、弊店の様な零細企業が仕入れるフレームやレンズの注文数は知れています。それなのに自分だけが儲かりたい、自分だけは少しでも安く販売する為に仕入れ値は安くしたい。これも行き過ぎてしまうと先ほど説明した経緯からすれば、誰かを泣かしてはいませんか?と問題提起しているのです。
結果としてグラシアスはどこよりも高くレンズやフレームを仕入れているかもしれません。ですが、僕はその代わりに適正な利益が得られる値付けをレンズはしています。そしてお客様の値引き交渉には一切応じていません。
それは「誰か」の生活を圧迫したくないからです。
ではグラシアスの顧客は他店よりも高い金額(世間の一式単価の倍以上です。)をだして購入し損をしたと思っているのでしょうか?
そうかもしれません。もしもそうだとすればグラシアスはリピート率は低く、口コミで評判にもならず、紹介の連鎖も続かない事でしょう。
現実は逆です。今グラシアスはお蔭様で開業後10周年を迎える事ができましたが、今の売り上げはお客様のご紹介ベースで成り立っていますし、牛歩の様ですが、年々成長実績を残しています。
その種明かしはまた別の機会にしたいと思いますが、そんな不思議な事が起こっている事をこの場を借りてご報告したかったのです。
どうでしょうか?
「誰も泣いていない眼鏡。」
今世間で流通している眼鏡の多くは誰かが泣いて、その犠牲の上に今の小売平均単価が成立しています。小売の現場を言えば、ここ数年の小売単価低下により、良い人材程、他の業界に流れている現状があります。
結果として、「良い眼鏡」が市場に流通しなければ、それで泣くのも最終的には消費者なのです。
良い眼鏡とは?に対する答えは一つではありません。その答えを自分なりに探し新たな価値観や付加価値を創造し、消費者に訴求できる多様なマーケットが僕の夢であったりもするのです。
ありがとうございました。
伊藤 拝
テーマは「良い眼鏡とは?」です。
そしてその場で僕は「誰も泣いていない眼鏡が良い眼鏡だ。」と定義づけしましたが、その意味をもう少しだけ噛み砕いて説明したいと思います。
誰もとはどんな立場の人を指すのでしょう?
それは、工場の職人さん、工場の経営者、企画会社に勤める方々、デザイナーさん、問屋さん、小売専門店勤務者、量販店勤務者、そして消費者。流通ルートには様々な形態があるかもしれませんが、大雑把に言えば上のような経路で一つの眼鏡は仕立てられ、消費者のお手元に届けられると言って良いと思います。
その旅の道中にかかわったその誰もが泣いていない、いわば赤字覚悟で受注もせず、日々の生活に支障なく生活できる収入があり、小売店でも適正な利幅を確保し、人材の育成や優秀な人材を生涯雇用出来る人件費も捻出できる。
そんな環境整備が出来て初めて、消費者に満足のいく、素晴らしい品質の製品化された眼鏡が消費者に届けられると思うのです。
僕はどうでしょう?
僕は創業以来こだわっている事があります。それは極力取引業者に値引き交渉をしない事です。いわば相手の提示額の言い値で買う様にしています。勿論注文個数がまとまる時には多少の交渉はしていますが、弊店の様な零細企業が仕入れるフレームやレンズの注文数は知れています。それなのに自分だけが儲かりたい、自分だけは少しでも安く販売する為に仕入れ値は安くしたい。これも行き過ぎてしまうと先ほど説明した経緯からすれば、誰かを泣かしてはいませんか?と問題提起しているのです。
結果としてグラシアスはどこよりも高くレンズやフレームを仕入れているかもしれません。ですが、僕はその代わりに適正な利益が得られる値付けをレンズはしています。そしてお客様の値引き交渉には一切応じていません。
それは「誰か」の生活を圧迫したくないからです。
ではグラシアスの顧客は他店よりも高い金額(世間の一式単価の倍以上です。)をだして購入し損をしたと思っているのでしょうか?
そうかもしれません。もしもそうだとすればグラシアスはリピート率は低く、口コミで評判にもならず、紹介の連鎖も続かない事でしょう。
現実は逆です。今グラシアスはお蔭様で開業後10周年を迎える事ができましたが、今の売り上げはお客様のご紹介ベースで成り立っていますし、牛歩の様ですが、年々成長実績を残しています。
その種明かしはまた別の機会にしたいと思いますが、そんな不思議な事が起こっている事をこの場を借りてご報告したかったのです。
どうでしょうか?
「誰も泣いていない眼鏡。」
今世間で流通している眼鏡の多くは誰かが泣いて、その犠牲の上に今の小売平均単価が成立しています。小売の現場を言えば、ここ数年の小売単価低下により、良い人材程、他の業界に流れている現状があります。
結果として、「良い眼鏡」が市場に流通しなければ、それで泣くのも最終的には消費者なのです。
良い眼鏡とは?に対する答えは一つではありません。その答えを自分なりに探し新たな価値観や付加価値を創造し、消費者に訴求できる多様なマーケットが僕の夢であったりもするのです。
ありがとうございました。
伊藤 拝
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